iPad Pro 12.9の楽譜表示に最適な「iKlip Xpand」
iPad Pro 12.9を購入してから1年4ヶ月、使うシーンが多いのはライブやセッションでの譜面表示です。
今回は楽譜表示に適したIK Multimedia社から出ている「iKlip Xpand」の使用感がとても良かったので紹介します。
そもそも譜面台に置けば良いのでは?
譜面台に直接置いても良いのですが、紙と違い本体の重みがあるので重心が高くなり、使用する譜面台によっては倒れやすいリスクがあります。
特に折りたたみ式の簡易的な譜面台の場合はグラグラしていて気が気じゃない…
スタジオ内では特に問題ありませんが、ライブ等の実際の演奏シーンでは振動や自分自身の動きによって落下させる事故も容易に想像できます。
(事実iPad4で落下事故を体験しました…)
これまでは養生テープやガムテープ等で譜面台に固定していましたが、見た目も美しくないしiPad本体に糊が残ってしまったり…
またiPad Pro 12.9はほぼA4サイズとはいえ、2ページ分見開きで表示させると小さくて読み難いです。
譜面台に乗せるだけでは位置(高さ)に満足できないこともあり…
そろそろ我慢の限界なので、最適なホルダー探しに取りかかりました。
スタンドとホルダーのどちらが良い?
まず、iPad Proのサイズは9.7インチと12.9インチがあります。
スタンドやホルダーの類は、これまでのiPadシリーズの9.7インチを想定している製品が多く、12.9インチに対応した製品は数が限られてきます…
立てかけるタイプのスタンドは自宅で机の上に置くためには良いですが、今回の用途には適さないので除外します。
こちらが気になる方は他ブログでたくさん紹介されているのでそちらを参考にして下さい。
また、荷物はできるだけ増やしたくないので足の付いたスタンド類も除外、クランプ等で取り付けるタイプのホルダーを探します。
楽譜表示用途としては、スタジオやライブハウスなら必ずあるマイクスタンドに取り付けが出来るものが良いと思います。
結果、現在マイクスタンドを利用したホルダーはIK Multimediaから出ている「iKlip Xpand」一択かと思います。
12.9インチで使用する場合の注意点
iKlip Xpandは12.9インチiPad Proが発売される前から出荷されています。
以前のモデルは12.1インチまでの対応であり、購入時は注意が必要です。
ご注意:iPad Pro 12.9インチ発売以前に出荷されたiKlip Xpandは、画面サイズが12インチまでとなり、iPad Pro 12.9インチと併せて長期間ご使用になるとホルダー部にダメージを与え、結果としてiPad Proを安全に設置できなくなってしまいます。iPad Pro 12.9インチ発売以降に出荷されたiKlip Xpandには、iPad Pro 12.9インチ対応の旨、パッケージ外箱裏面に記載があります。ご購入前によくご確認ください。
ここが厄介で、通販では「7〜12.1インチまで対応」と商品紹介されたものが多いです。
12.9インチ発売後に出荷された在庫があれば問題ないのですが…
実物を確認することができないので、販売店に直接問い合わせるしか無いですね。
都内の楽器店を回って実物を確認しましたが、需要が少ないのか「12.1インチまで」と記載された発売以前の在庫ばかりでした。
渋谷のイケベ楽器パワーレックには12.9インチ対応の在庫がありましたので、自分はそちらで購入しました。
価格は7,560円。
http://www.ikebe-gakki.com/realshop/powerrec/
なお、Amazonのレビューを見ると、12.9インチ発売前の製品でも取り付けできないことも無いようですが、公式アナウンスの通り長期的に使用する場合は不安が残ります。
Pad Pro 12.9インチでマイクスタンドを利用したホルダーは現状これ一択です。
ケースに入れた状態ではかなりきついか取り付けられないと考えたほうが良いです。
本当に惜しいのですが幅が後5~10mm広がればケースに収納したまま使えるのですが。。。残念。
外でiPadを使用する場合はケースに入れている方も多いと思うので、しっかりと確認した上で購入することをオススメします。
12.9インチに対応している場合は箱の裏面、右側面、底面に記載されています。
※箱裏面
開封
中身はペーツごとに分かれており、組み立ての説明書とレジストコード、他製品のパンフレットが入っています。
(「天」ってなんだ…と思ったら「IK」でした)
組み立てに工具は必要なく、付属のネジを手で回すだけで完成します。
ホルダー部分はマイクスタンドにつけた後も微調整が出来るようになっています。
可動部はボール状になっており、ゴムのような素材になっています。
購入前は12.9インチは重いし可動部でグラつくのでは…と思っていましたがこの素材のおかげで安定しています。
装着・使用感
実際にマイクスタンドに装着し、iPad Pro 12.9を挟んでみました。
結構厚手のシリコンケースに入れていますが、余裕で挟めました。
ハードケースの方が薄く作られているものが多いので、大抵のケースを付けたまま使用できるのではないでしょうか?
ホルダー部の爪はゴムで覆われているので、本体を傷つける心配もありません。
この爪は少し長めに作られているので、スマートカバー(風呂蓋)を後ろに回した状態でも付けられるかもしれません。
ただし結構締め付けが強いです。
もしかするとiPadとスマートカバーのジョイント部が歪んだり破損するかもしれないので試す方は自己責任でどうぞ…
使用した感じは本当に安定していて良い。
装着したままApple Pencilで書き込みをしてもグラつきません。
譜面台に置いていた時は倒れる以外にiPad本体が滑り落ちる心配もしていたけど、これなら安心!
また、マイクスタンドにつけることにより通常の譜面台では叶わない高さにiPadを設置することができます。
スタンドの長さにもよりますが目線と同じ高さにもできるので、視力が弱い方でも見やすい距離まで、自由に近づけることが可能です。
iPadは一般的な譜面台(A4見開きくらい?)より小さいので、ステージでも目立たず使うことができます。
クランプは調整可能で最大1.2インチ(30mm)までのポール径に対応しています。
マイクスタンド以外でも上記サイズ以内の場所であればどこにでも装着できます。
棚やスチールラックの足などにつけてゴロ寝動画視聴、キッチンでレシピを見たり…いろいろできちゃいます。
まとめ
- 購入時は12.9インチ対応か確認が必要
- 使用環境(ステージや自宅等)問わず安定感がある
- マイクスタンドを使うことで見やすい位置へ自由に配置できる
- 30mm以下のポールならマイクスタンド以外でもOK
個人的には買って正解、iPad譜面生活が潤いました。
譜めくりには同社のiRig BlueTurn、BlueBoardを使用していますが、IK製品は本当にお世話になっています…
電子化したはいいけど譜面台にお困りの方、ぜひ候補に入れてみてください。